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日立電鉄線ファン

過去の存続問題報道３　2004/10/25　正式再開対応（このページの文章はUP当時のものです）

　2004年10月22日、常陸太田市長が日立電鉄線の存続断念を表明し、日立市を含む沿線2市の対応が廃止容認で一致しました（最終運行日は2005年3月31日を予定）。このページでは、日立電鉄線の存続問題について、原則として報道または公式HP上の発表の範囲でお知らせします。なお、車両の動きや今後のイベント予定等も存続問題に間接的に関わってくることと予想されますが、当HPでは事前告知はしませんので悪しからずご了承下さい。
　また、日立電鉄線にこれから訪れるファンの皆様方へのお願いや、注意して頂きたい点もこのページでお知らせしております。
　

廃止関連報道（2006/07/22付以降）

過去の関連報道（2004/03/31付まで◆2004/10/22まで◆2005/04/01付まで） 　　過去の廃止関連報道（2006/06/24付まで）

お願いと注意点

• 撮影マナー等について　…　撮影にあたっては、危険な箇所へは立ち入らない（ホームを除く鉄道用地内は、原則として全て立入禁止です）、他の乗客に迷惑をかけないなど常識的なマナーを守り、係員の指示や制止には必ず従って下さい。また、走行中の列車の正面に向かってフラッシュを焚くのは厳禁です。この行為は列車妨害と何ら変わりません。
• 乗車券の引渡しについて　…　「乗車した記念にきっぷが欲しい。」と思うのは人情です。係員も便宜を図って快く応じてくれることもありますが、使用済みの乗車券類は、鉄道側に引き渡すことが法律で義務付けられています。きっぷをくれるのは、あくまでも「例外措置」であることを理解しておいて下さい。
• 係員への問合せについて　…　存続問題は、現場の係員にとっても死活問題です。興味本位に根掘り葉掘り聞くような行為は慎んで下さい。また、係員も報道される内容以上のことは分からないそうです。（仮に知っていても、守秘義務があるので話せないようです。）　この問題については、日立電鉄本社内で問合せ窓口を一本化していますが、公式HPや報道等では問合せ先の部署を公表しておりません。現段階では当サイトでも同様の扱いをします。（鉄道部および日立電鉄線の各職場は、この問題の問合せ窓口ではありません。）

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存続問題に関する報道など

　以下の文章は、2004/10/23付以降の、各メディアの記事および団体の公式発表等を部分的に引用の上、要約したものです。日付は各メディアの発行日（テレビ・ラジオについては放送日）またはプレスリリースの発表日（茨城県知事の定例記者会見のみはこのページの更新日）を表します。なお、新聞各紙の引用元は、全国版、地方版の別を省略しております。

• 2005/04/01　茨城新聞　…「お疲れさま、ちん電　日立電鉄線、77年の歴史に幕」より
  • 「本日をもって、運行を終了させていただきます。77年間、ご利用いただき、ありがとうございました」。電車が到着するたび、乗降客で混雑する日立電鉄線・大甕おおみか駅で31日、構内放送が流れた。発着駅の常北太田駅や鮎川駅では、記念撮影や記念グッズを買う客であふれた。日立市と常陸太田市を結び、通勤や通学、行楽の足として市民を支えてきた県北地域の鉄道は、その役目を終えた。
  • 電鉄線運行の最終日は、各駅で名残を惜しむ思い出づくりの乗客らでごった返した。鮎川駅は早くから乗客が押し寄せ、乗車以外に記念として切符を買う鉄道ファンもおり、発車時刻が近づくと大混雑。自動券売機だけでは間に合わず、窓口で切符を売っていた駅員（59）は「本当になくなるのか不思議な気がする」と話した。常北太田駅でも駅舎や電車をバックに記念撮影する乗客が目立った。混雑するホームを見ながら、鉄道関係者は「最終電車まで、安全運行に努めるだけ」と気を引き締めた。長い歴史に幕を閉じた日立電鉄の松場卓爾社長は「感慨を抱く。77年間、支えてきた多くの人たちに感謝している」と述べ、同社一筋の小野勝久常務は「利用者には申し訳ない気持ち」と語った。同電鉄線はマイカーなどの普及で、1961年の717万人をピークに利用者は激減。県内の廃線は1987年の筑波鉄道（土浦−岩瀬）以来となる。
• 2005/04/01　読売新聞茨城版　…「走り続けた77年　ついに��終着�＝vより
  • 日立市と常陸太田市を結ぶ日立電鉄線が廃止された。31日の最終日は記念乗車する人でにぎわい、14駅や沿線では別れを惜しむ人たちが見送った。JR常磐線との乗り換え駅で最も乗降客が多く、最終電車が着く日立市の大甕駅では、発着の度に「77年間ありがとうございました」とホームに放送が流れた。
• 2005/04/01　朝日新聞茨城版　…「77年の歴史に幕　日立電鉄」より
  • 日立電鉄線が3月31日で最後の運行を終え、77年間の歴史に幕を下ろした。この日は日立電鉄の役員らが日立市の大甕駅などに出て、利用客に頭を下げて感謝を伝えた。1日からは、同電鉄の路線に沿うかたちで代替バスを4路線運行させる。大甕駅では、午後5時ごろから日立電鉄役員らが交代でホームに立ち、乗客に「77年間ありがとうございました」「大変お世話になりました」などと頭を下げ、発着する電車を見送った。松場卓爾社長（58）は記者会見で「創業以来77年間、ご利用して下さったお客様にお礼を申し上げたい」と述べた。廃線まで振り返り、「この1年半はつらかった。残せるなら残したいが、安全と維持費を考えるとやむを得ない」と述べ、「当社として再開はない」と断言した。路線の跡地は社有地と借地に分かれており、「借地は所有者の求めに応じて原状回復して返還する。社有地は関係機関と調整する」と話した。代替バスは8台のバスを追加。常北太田駅近くの太田馬場〜大甕駅〜多賀駅で2路線、久慈コミセン〜多賀駅〜日立駅、久慈コミセン〜大甕駅の計4路線を新設する。
• 2005/04/01　産経新聞茨城版　…「日立電鉄線有終の美　拍手の中、大甕駅に終列車」より
  • さようなら「デンテツ」−。昭和3年に開業し日立市と常陸太田市を結んできた日立電鉄線が31日、77年間の歴史に幕を降ろした。午後10時36分、営業運転最後の鮎川発下り電車が終着の大甕駅に滑り込むと、出迎えたファンなどから、大きな拍手がいつまでも続いた。運行最終日とあって、この日は数多くの市民やファンが、別れを惜しんで乗り込んだ。満開の梅が彩りを添える沿線では、赤くペイントされた車両を撮影する姿も目立った。大甕駅では、発車の案内アナウンスに「77年間ご利用いただきありがとうございました」の言葉が加えられた。夕方からは同社の幹部がホームに立ち、感謝の気持ちを込めて電車の出発を見送った。同電鉄の松場卓爾社長は「運行にあたってきた先輩方の苦労を思うとなんともいえない感慨がある。77年の歴史は重い」と話していた。
• 2005/04/01　毎日新聞茨城版　…「『ちん電』ありがとう　日立電鉄線、77年の歴史に幕」より
  • 「ありがとう。そしてさようなら」−「ちん電」の愛称で長く親しまれてきた日立市と常陸太田市を結ぶ日立電鉄線が31日、鮎川駅発大みか着の午後10時23分発の最終電車で、開業77年の歴史に幕を閉じた。別れを惜しむかのように、同日は始発電車から両市民や家族連れ、鉄道ファンなどが乗り込み、各駅とも終日混雑するという光景が見られた。1日からは代替バスが運行する。
  • この日は、多くの乗降客が見込まれるとあって、日立電鉄では鉄道部員全員が出勤、最後の安全運行に万全を期した。大甕駅では電車の発車時に「ご利用いただきありがとうございました」などの放送を終日流して乗降客に感謝を込め、各駅や沿線には最後の雄姿をカメラに収めようとアマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切る姿が目立った。同社の松場卓爾社長は会見で「77年の歴史ある鉄道をなくすのはある面で寂しいし、非常に何とも言えない。やむにやまれず廃線にした」。「（線路の跡地などの利用については）沿線の関係市と協議していきたい」と述べ、鉄道部員22人全員の再就職が決まっているという。
• 2005/04/01　日本経済新聞茨城版　…「日立電鉄線、77年の歴史に幕　4月中旬からプレートなど販売」より
  • 日立電鉄（茨城県日立市、松場卓爾社長）の日立電鉄線（常北太田−鮎川、18.1キロメートル）が31日に運行を終え、77年の歴史に幕を閉じた。多くの住民や鉄道ファンが詰め掛け、別れを惜しんだ。JRとの接続駅である大甕（おおみか）駅では、同日夕方から、役員が出発する列車に頭を下げて見送った。1966年入社の小野勝久常務は「入社したころは、夏になると海水浴客で満員となった電車を走らせた」と懐かしんだ。
  • 利用不振で廃線が決まった日立電鉄線には、年明け以降、廃線を惜しむ鉄道ファンらが押しかけた。フリー乗車券の販売枚数は昨年12月が約280枚だったが、1、2月は800枚を超え、3月は2千枚近くに達した。3月19日以降、大甕駅に常設したグッズ販売コーナーは連日、数十万円を売り上げ、大半の商品が売り切れた。日立電鉄では4月中旬から、列車のプレートや扇風機などの関連部品の販売を始める。現在、鉄道部門にいる正社員22人のうち、11人がつくばエクスプレスを運営する首都圏新都市鉄道（東京・台東）へ転籍する予定。ほかの社員は日立グループ各社へ移ったり、退職したりする。ただ路線の跡地利用は決まっていない。
• 2005/03/31　読売新聞茨城版　…「ちん電跡地利用『全く白紙』　きょうラストラン」より
  • 日立市と常陸太田市を結ぶ日立電鉄線（鮎川―常北太田、18.1キロ）が、31日で77年の歴史を閉じる。鉄道部員22人のうち11人は、運転士、技術者、指令員として、つくばエクスプレスを運営する首都圏新都市鉄道への再就職が内定した。残りの部員も、社内配転や親会社の日立製作所の関連会社への転出が決まっている。跡地利用や鉄道設備の取り扱いが今後の焦点となりそうで、同社は日立、常陸太田市の意見も聞きながら検討する方針だ。
  • 跡地利用について、同社総務部では「全く白紙で、行政ともよく相談して進めていきたい」と話す。しかし、線路跡は幅が4メートルと中途半端なだけに、利用は限られる。県内では、1987年に廃線となった筑波鉄道（土浦―岩瀬、40.1キロ）を、県が80億円かけてサイクリングロード「つくばりんりんロード」として再生させた例がある。市民団体の依頼で、日立電鉄再生プランをまとめた環境政策研究所（東京都千代田区）の上岡直見主任研究員は「全国では廃線後に、残しておくべきだったと後悔しているケースも多い。鉄道施設は少なくとも５年は残し、その間に、交通渋滞や、通勤、通学客の生活がどう変わったかをじっくり調べるべきだ」と助言する。
  • 日立電鉄線を存続させる市民フォーラム、維持存続をもとめる高校生徒会連絡会も、「交通渋滞などの問題が起きた時、再び鉄道が見直されることもある。駅舎、鉄橋、レールなどは5年ほどは、そのままにしてほしい」と要望している。ただ、鉄橋の72%が架橋70年以上、14駅舎も建築から20年以内は2駅だけと、老朽化が課題だ。一方、安全対策のため、70か所の踏切の線路側や、39か所ある鉄橋、沿線唯一の久慈トンネルは、高さ1.8メートルのフェンスを設置して立ち入りを制限する。車両24両は、東京メトロ銀座線の車体に日比谷線の足回りを使った中古。まだ使用可能で希望社（者）に譲渡の方針だが、今のところ申し込みはない。常陸太田市には市民から展示保存の要望も出ている。引き取り先がなければ解体となる。
• 2005/03/31　朝日新聞茨城版　…「日立電鉄線　きょう最終運行／鉄道部の半数　TXへ」
  • 日立電鉄線が31日で廃線となり、日立電鉄鉄道部も4月1日、他部署との統合で廃止される。鉄道部の社員22人のうち11人は4月以降、つくばエクスプレス（TX〉を運営する首都圏新都市鉄道への再就職が内定している。日立電鉄によると、鉄道部は不動産部との統合で用地管理部になる。鉄道部の22人は、18人が再就職し、3人が社内に残り、1人が退社する。再就職の内訳は、運転士6人を含む11人が首都圏新都市鉄道、7人は日立製作所関連企業や民間人登用制度で県職員に採用される。首都圏新都市鉄道によると、運転士経験者は訓練後にTXの運転士になる見込みという。
• 2005/03/28　茨城新聞　…「ありがとうちん電　市民300人が別れ／常陸太田でイベント　残念、悔しい、寂しい」より
  • 今月末で廃止となる日立電鉄線（鮎川−常北太田駅間18.1キロ）のさよならイベント「ありがとう　ちん電」（主催・同線を存続させる市民フォーラム、同線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会）が27日、常北太田駅前広場で開かれ、高校生や市民、鉄道ファン約300人が76年余り地域住民の足として走り続けた鉄道に別れを惜しんだ。きのうの電鉄線は、乗り納めの鉄道ファンで終日混雑。同電鉄鉄道部によると、大みか駅発の各電車（2両編成）が午前10時ごろから軒並み満員状態となった。常北太田駅前広場では午前10時から高校生、地元商店会などが模擬店をオープン。さよならイベントが始まる午後1時ごろには、高校生手づくりの携帯ストラップ、ちん電守ろう会記録集などが完売状態。
  • イベントは、佐竹高ブラスバンド部の演奏に続き、高校生と沿線住民代表がメッセージを披露。太田二高生徒会の中橋美央さんは「廃止決定は残念、悔しい、寂しい。でも私たちの運動は無駄でなかった」と、実らなかった存続運動に無念さと充実感をにじませた。佐竹高生徒会長の小室早紀子さんは「乗客でいっぱいの今日のちん電こそ、私たちが見たかった姿。今後も復活する会として運動を続ける。ありがとう、ちん電」と手を振り、通学の足としての電鉄線に感謝した。また、同市民フォーラムの中井保行さん（60）、常陸太田市の市民団体・まいづる塾の相原正夫代表らは「公共交通やまちづくりのあり方を考えたい」と述べた。地元の男性も「町のシンボルが消えるのは寂しい」と語り、鉄道廃止がもたらす影響に複雑な表情を見せていた。
• 2005/03/28　読売新聞茨城版　…「日立電鉄線　感謝そして復活願い　さよならイベントに500人」より
  • 31日で廃線となる日立電鉄線の常陸太田市側のターミナル、常北太田駅前広場で27日、同線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会（渡辺博則会長）、同線を存続させる市民フォーラム（西村ミチ江座長）共催のさよならイベント「ありがとう、ちん電」が開かれた。この日は高校生、市民ら約500人が参加。存続運動の先頭に立った高校生たちが式典を支え、盛り上げた。佐竹高校の生徒らがブラスバンド演奏をし、司会、進行役もすべて高校生が担った。最後は、参加者らが存続運動を総括した「日立電鉄線が残したもの」を唱和した。環境に優しい交通手段が失われる、交通渋滞、中学生の進学の選択肢が狭まるなどの問題点を指摘し、これからも、みんなで公共交通の問題解決に取り組もうと結んでいる。
  • 日立電鉄のミニ写真集「今日ものんびり日立電鉄」を、横浜市港北区の私立武相高校鉄道研究同好会が発行した。全32ページに写真100点を掲載。全14駅周辺の風景などを地図入りで紹介した。日立電鉄の廃線を知り、昨年5月の連休や夏休みに取材合宿を行って作成した。裏表紙は電鉄の車両「3000形」のペーパークラフトになっている。
• 2005/03/28　朝日新聞茨城版　…「日立電鉄線、さよならイベント」より
  • 31日で廃線となる日立電鉄線の存続に取り組んできた高校生らが、廃線への思いを語るイベント「ありがとうチン電」が27日、常陸太田市の常北太田駅前であった。参加者からは「寂しい」との声が聞かれた一方、今後も公共交通機関のあり方を考える活動などを続ける考えが示された。現在は五つの高校が中心となっている高校生徒会連絡会は日立電鉄線の復活に向け、ほかの高校にも参加を呼びかけて5月に総会を開く予定。市民フォーラムも地方都市の公共交通機関のあり方を考え、行政への提言活動を続ける。
• 2005/03/28　東京新聞茨城版　…「さらば『ちん電』高校生ら合唱／日立電鉄線のさよならイベント」より
  • 日立電鉄線が今月いっぱいで76年の歴史に幕を下ろすのに合わせたさよならイベント「ありがとう　ちん電」が27日、常陸太田市の同線常北太田駅前の広場で開かれた。廃線前の最後の日曜日とあって、大勢の地元住民や鉄道ファンらが詰めかけ、別れを惜しんだ。
  • イベントは同線の存続活動に取り組んできた市民グループや、沿線の高校の生徒会などが企画した。“ちん電”の愛称で親しまれてきた同線への思いを歌で表そうと、高校生と来場者が、森山直太朗さんのヒット曲「さくら」を合唱した。会場では、高校生が手作りしたキーホルダーなどの「ちん電グッズ」を販売、車両の写真約30点も展示され、訪れた人を楽しませていた。
• 2005/03/27　読売新聞茨城版　…「ちん電廃線で様変わり　中学生の進路」、「ちん電乗車証明書　７駅で発売開始」より
  • 常陸太田市と日立市を結ぶ日立電鉄線（常北太田―鮎川間、18.1キロ）が今月末で廃止される影響で、沿線の中学卒業生の進学校の選択が変わり始めた。両市間の通学手段が代替バスになり、利便性の低下が懸念されるためだ。鮎川駅が最寄りの多賀高（日立市鮎川町）では、今春入試で、旧常陸太田市の4中学から志願者がゼロとなった。教頭は「廃線の影響が大きい。同じ日立市内でも、常陸太田に比較的近い学校は別の交通手段もあり得るだろうが、当校では難しい」と分析している。日立市立泉丘中では、常陸太田市内への進学者が、廃線が持ち上がった昨春から半減。昨春は進学者がいなかった東海高（東海村村松）へ今春は10人が進んだ。進路指導担当の教諭は「日立電鉄が廃線になれば、常陸太田よりＪＲ常磐線で東海村に出たほうが早いし、便利」と話す。13人が常陸太田市に進学する日立市立坂本中では、3年担任は「代替バスは、部活動が終わる時間帯には走っていない。進路相談で、女の子を持つ親からは、夜遅い時間の帰宅手段がないことを心配する声が上がっていた」と話している。
  • 日立電鉄線は26日、大甕、常北太田など沿線主要７駅窓口で、乗車証明書（1枚200円）の発売を開始した。B5判サイズで、「日立電鉄線（鮎川―常北太田駅）に乗車したことを証明します」と印刷してあり、日立電鉄鉄道部の社判と、発売日、駅のスタンプが押してある。1928年の創業以来の歩み、沿線14駅名入り路線図、歴代車両を紹介、1万枚を用意した。
• 2005/03/22　茨城県HP（3/18の知事定例記者会見における発言要旨）　…「日立電鉄線について」より全文掲載
  • 記者：今月末で日立電鉄が廃止されますが、廃止後の軌道敷とか、そういうところをつくばのりんりんロードのように整備して利用するとか、ちょっと気の早い話なのですが、そういった考えはございますか。
    知事：いや、まだそういうことについては考えておりません。あそこは橋とかいろいろあるので、経費その他の問題もあるでしょうし、今のところ、日立電鉄さんからもどうしようとしているのか伺っておりません。我々にも具体にアイデアがあるわけではありません。
    記者：電鉄側としては、もし行政からの支援があればということも考えているようなのですが。
    知事：いや、それは聞いておりません。自転車道路にでもしたいということですか。
    記者：自転車道路に限らず、遊歩道とかいろいろな活用法があると思うのですが。例えば、常陸太田のほうに行くと道路としての活用法も考えられますよね。
    知事：日立電鉄線廃線後の活用法を考えた場合に、若干難しいのは、（鉄道と）クロスしている道路が結構あるんですよね。それもあるので、自転車道路だけでずっと走れるかというと、なかなか難しい面もあるし、橋の改修をしなくてはいけなくなりますから、そういう難しさもあります。今までの議論の中では、例えば、自動車用の一方通行の道路に使えないかとか、いろいろな意見は出ていたのですが、しかし、いずれもいろいろ難しい面があるということで、とても実現できそうもありません。まだ今おっしゃられたような話を具体に聞いていないので、これからまず両市の意見もあるでしょうから、両市がどう利用していきたいのかどうか、利用する方法があるのかどうか（いっしょに検討していきたいと思います）。
• 2005/03/20　茨城新聞　…「日立電鉄線　記念品販売でにぎわう／名残惜しむ鉄道ファン」より
  • 廃線を今月末に控えた日立電鉄線に別れを告げようと、大勢の鉄道ファンが詰めかけている。3連休初日となった19日からは、各列車が「ファイナルラン、77年間ありがとう」のヘッドマークを取り付け運行を開始。主要駅は名残を惜しむ家族連れや、勇姿をカメラに納めるアマチュア写真家らで混雑した。　日立電鉄では、同日から常北太田、鮎川の両駅構内に記念グッズと弁当を販売する売店を特設。列車が到着する度、携帯ストラップや電車模型など記念品を買い求める乗客でにぎわった。常北太田駅では、午後2時すぎ発の鮎川行き電車（2両編成）がほぼ満席。電車をバックに記念撮影する乗客の姿も目立った。一方、日立市大和田町の大橋高架橋付近など沿線の撮影ポイントでは、県内外から訪れた鉄道ファンがカメラを構え、電車の通過を待ち構えた。
  • 日立電鉄鉄道部によると、1日の乗降客数は通常約4500人だが、廃線に伴う鉄道ファンの増加で休日は約5千〜6千人に。混雑は月末まで続くとみて早めの乗車を勧めている。同部では警備員を車内や主要駅に配置。安全確保に努めているが、鉄道ファンが軌道に接近したり、夜間にフラッシュをたくマナー違反が発生。この日も「鉄橋を人が渡っている」との通報が入り、警備員を派遣する一幕も。同部では「良識ある行動を」と呼び掛けている。
• 2005/03/20　読売新聞茨城版　…「77年間の感謝込めファイナルラン開始」より
  • 今月末で廃線となる日立電鉄線は19日、利用者への謝意を込め、車両の先頭と最後尾に「77年間ありがとう」と書かれたヘッドマークを装着し、運行を始めた。ヘッドマークは、長方形で新旧の電車の写真を組み合わせた5種類がある。
• 2005/03/20　産経新聞茨城版　…「マーク付け『FINAL　RUN』　日立電鉄線」より
  • あと十日余り−。今月末で廃線となる日立電鉄線で19日から、「FINAL　RUN」のヘッドマークを装着した車両が走り始めた。
• 2005/03/19　読売新聞茨城版　…「ほぼ申請通り認可　ちん電代替バス」より
  • 関東運輸局は18日、日立市と常陸太田市を結ぶ日立電鉄線廃止後に、来月1日から日立電鉄バス（松場卓爾社長）が運行する代替バスの路線、ダイヤ、運賃について、ほぼ申請通り認可した。運賃は、電車に比べ、10〜20%割高だが、通学定期は、常北太田駅と大甕駅間を対象に、1年間限定で、電車の6%割高に抑えた特殊通学定期運賃となっている。ダイヤは、平日が、電車より片道2便増え26便、土、日曜、祝日は、同6便減り14便。路線は、電車ルートを基本に、4路線を設定した。
• 2005/03/19　東京新聞茨城版　…「代替バスを認可　今月で廃線の日立電鉄線」より
  • 日立電鉄線が今月末で廃線になるのに伴い、子会社の日立電鉄バス（日立市）が運行する代替バスが、17日付で認可された。4路線を新設、既存の1路線で増便する。日立電鉄線は、鮎川駅（日立市）と常北太田駅（常陸太田市）を結ぶ18.1キロの単線。代替バスは4月1日から、通勤・通学時間帯を中心に、5路線合わせて1日約50本運行する。電車に比べて、運賃は最大70円高くなる。鮎川−常北太田間の直通はなく、大甕駅停留所での乗り換えが必要。所要時間は大幅には変わらない見通しだが、「道路の混雑などで遅れることも」としている。小学生から大学生までの通学定期は1年間に限って割引を実施。これまでの価格との差を千円前後に抑える。
• 2005/03/19　朝日新聞茨城版　…「鉄道ファン殺到　今月末廃線の日立電鉄」より
  • 今月末で廃線となる日立電鉄に鉄道ファンが殺到している。最後の姿をカメラに収めようと線路に近づいたファンを避けるため、電車が緊急停止する事故も今月だけで3件相次いでいたことがわかった。19日に始める特製のヘッドマークを装着した車両の「さようなら運行」ではさらに混雑が予想されるため、同社は主要駅に警備員を配置するなどして安全運行を徹底する。日立電鉄鉄道部によると、昨年6月に乗客数を調査した際、日曜日の乗客数は千人余りだった。ところが、今月からファンが詰めかけるようになり、週末は1日あたり約4千人に増えた。走行中の電車の写真を撮ろうと線路に近づくファンもいる。電車の緊急停止は、廃線問題と花見のシーズンが重なった昨年4月も5回ほどあったが、それ以降はほとんどなかったという。
  • 19日から、全車両の先頭部と最後尾に「FINALRUN　77年間ありがとう」と書いた特製ヘッドマーク（タテ80センチ、ヨコ60センチ）を付けて走行する。この電車を目当てにファンが押しかけることが予想され、同社も19日からの3連休で1万5千人の乗客を見込む。安全運行のため、19日から大甕、鮎川、常北太田各駅に1人ずつ、沿線の見回りに2人の警備員を配置。ドアの開け閉め確認のために列車内にも警備員を置く。カメラのフラッシュが運転の支障になる可能性があり、使用を控えるよう構内放送を流すことにしている。
  • 廃線に伴い、日立電鉄では記念イベントを続けている。沿線6幼稚園の園児約350人が描いた電車の絵を車内に掲示した「アートトレイン」を走らせているほか、開業当初の駅舎などの写真約100点を各駅に展示。記念グッズも販売中で、駅名板のキーホルダー（500円）や車両の携帯ストラップ（同）などが好評だという。26日からは、乗車駅や乗車日付のスタンプを押した電車の写真付き乗車証明書（A4サイズ、200円）を発行する。一方、「日立電鉄線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会」は、27日午後1時から常陸太田市の常北太田駅前で、存続活動を続けた生徒らがそれぞれの思いを語る会を開く。
• 2005/03/16　読売新聞茨城版　…「27日のお別れイベント　高校生が参加呼びかけ」より
  • 「日立電鉄線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会」が15日、常陸太田市山下町の日立電鉄常北太田駅と道路を挟んだJR水郡線常陸太田駅で、27日に同地で開く日立電鉄とのお別れ行事への参加を求めるチラシを配布した。太田二高と佐竹高から計13人が参加、「よろしくお願いします」と声をかけながら、通勤・通学客に手渡した。会は、「日立電鉄線の復活をもとめる高校生徒会連絡会」と改称、佐竹高を卒業した渡辺博則君（18）から同高新3年の小室早紀子さん（17）に会長職を引き継ぎ、活動を続ける方針だ。
• 2005/03/15　東京新聞茨城版　…「脱線マナーに対応苦慮／名残惜しむ鉄道ファン　廃止目前の日立電鉄線」より
  • 今月いっぱいで76年の歴史に幕を下ろす日立電鉄線の“最後の雄姿”をカメラに収めようと、線路内まで立ち入る鉄道ファンが増え、日立電鉄（日立市）が対応に苦慮している。たくさんの人出が予想される春休み中は、警備員も動員して安全対策をとることになり、同社は「何事もなく、静かに運行を終えたいのだが」と気をもんでいる。
  • 同線沿線は、住宅街や田畑など、のどかな風景が広がる。軌道内への侵入は以前もあったが、「ラストラン」を控え、運行への影響が深刻化。今月に入って既に2回、運転士が危険を避けるため、電車を急停止させたほどだ。けが人は出ていないものの、不測の事態を避けるため19日から今月いっぱい、駅構内での監視や沿線のパトロールを実施することになった。同社鉄道部の社員に加え、水戸市内の民間警備会社にも依頼し、「日の出から日没まで」警備に当たるという。警備計画を立てた同社鉄道部では「全国の人たちが別れを惜しんでくれるのはうれしいが…。良識のある行動をとってほしい」と呼びかけている。
• 2005/03/10　東京新聞茨城版　…「鉄道ファン楽します　ラストラン記念行事」より
  • 今月いっぱいで廃線になる日立電鉄線が“ラストラン”に向けた行事を展開し、大勢の鉄道ファンらを楽しませている。日立電鉄線は、鮎川駅（日立市）から常北太田駅（常陸太田市）までの18.1キロを結び、いずれも2両編成。現在、10両で運行しているが、そのうち6両は沿線の幼稚園児約350人の絵画を飾った「アートトレイン」、残る4両には懐かしい駅舎や車両の写真パネルを展示している。大甕（おおみか）駅では構内に売店を設け、携帯電話のストラップやキーホルダーなどのグッズを販売している。26日からは「乗車証明書」（1枚200円）を発行。廃線後の2月には、実際に使われていた行き先表示板や車内の扇風機、ブレーキレバーなどの鉄道部品を販売するイベントも計画している。
• 2005/03/02　読売新聞茨城版　…「アートトレイン出発進行　お別れイベント」より
  • 77年の歴史を今月末に閉じる日立電鉄線のお別れイベントが始まり、アートトレインと、思い出ギャラリートレインとして1日から運行を始めた。アートトレインは3編成。2両連結の各編成の車内には、沿線の幼稚園児が描いた、ちん電の絵が約120枚飾られている。旧駅舎、旧電車の写真パネルを2両で約50点飾る思い出ギャラリートレインも2編成あり、乗客は懐かしそうに写真を見つめていた。
• 2005/03/01　茨城新聞　…「さよなら日立電鉄線　きょうから各種イベント」より
  • 77年間ありがとう−。日立電鉄（日立市）は28日、日立−常陸太田市間約18キロを結ぶローカル鉄道「日立電鉄線」を3月末で廃止するのに伴い、予定している“さよならイベント”の概要を発表した。
  • 1日から実施するのは「アートトレイン」「思い出ギャラリー」「貸切企画列車」の運行など。現在運行している車両全10両のうち、6両を沿線の幼稚園児352人が描いた電車の絵を展示して、アートトレインに模様替えする。残りの4両は思い出ギャラリーと銘打って、昔の駅舎や電車の写真を飾って運行。全14駅のうち、駅舎のある7駅には各旧駅舎の写真を掲示。常北太田、大甕、鮎川の主要駅には全駅分を展示して乗客に楽しんでもらう。また、好評だった「呑電日立号」のアンコールの声を受け、30人以上から要望があった場合に限り貸切企画列車を運行。大甕駅発着約2時間の行程で、料金は呑電の1人3000円を基本に内容に応じ、設定する。さらに、感謝を込めて「さようなら日立電鉄線」のヘッドマークを19日から装着する計画。長年閉鎖していた大甕駅構内の売店では、新たに製作したキーホルダーなどのオリジナルグッズを販売する。26日から最後の6日間は乗客の希望に応じ、記念の「乗車証明書」を1枚200円で発行する。廃線後にはマニア向けに解体した鉄道部品なども販売する。問い合わせは日立電鉄 TEL 0294（52）5147へ。
• 2005/03/01　読売新聞茨城版　…「ちん電お別れイベント7つ　きょうから順次開催」より
  • 日立電鉄線が今月末で77年の歴史を閉じるのに伴い、1日から、沿線の幼稚園児353人が描いたちん電の絵を車内に展示した「アートトレイン」や、旧駅舎、旧電車、走行風景の写真パネル100点を展示した「思い出ギャラリートレイン」を走行させる。お別れイベントは計７つとなる。現在、運用している5編成10両のうち、6両がアートトレイン、4両がギャラリートレインとなる。また、大甕駅構内の売店では、電車の置物、Ｔシャツ、駅名キーホルダーなど約20種類の鉄道グッズを発売する。19日からは、感謝の意を表した5種類のヘッドマークを装着して走行し、26日からは、乗車した客に記念の乗車証明書（200円）を発行する。また、宴会設備を備えた「呑（どん）電日立号」を、貸し切り列車として走らせる。30人以上での申し込みが条件だ。廃線後の4月中旬には、運転室のブレーキレバー、バルブなどの鉄道部品の販売会を久慈浜駅で開くことも計画している。問い合わせは、同社鉄道部（電）0294・52・5147。
    ※管理人注…「アートトレイン」の幼稚園児数が茨城新聞と読売新聞で異なりますが、Web上の記事の数字をそのまま引用しておりますのでご了承下さい。
• 2005/02/24　朝日新聞茨城版　…「廃止惜しむ参加者たち／『ちん電』ツアー」より
  • 「ちん電」の愛称で親しまれた日立電鉄線（常北太田〜鮎川）が4月1日に廃止となる。最後の姿を目に焼き付けようと、「茨城ファン」を自認する19〜52歳の計24人が、「さよなら日立電鉄記念ツアー」に参加した。呼びかけたのは、ホームページ「茨城王（イバラキング）」を運営する青木智也さん。青木さんは、茨城弁などをユーモアたっぷりに紹介した本「いばらぎじゃなくていばらき」の作者。企画理由を「つくばエクスプレスが来る一方で、消えていく電車があることを記憶に残してほしかった」と説明する。
  • ツアーがあったのは19日。全線18.1キロのうち、大甕〜常北太田間の11.5キロに乗車した。1928〜29年に最初に開通した区間で、47年開通の「新線」（大甕〜鮎川間）に対し、「旧線」と呼ばれる。ツアー参加者の1人は「ゆっくり景色が見られて気持ちに余裕が生まれる。廃止は残念です」。勤続14年の運転士（39）は「本当は定年まで働きたかった。お客様に喜んでもらえるよう最後まで頑張りたい」と話した。
  • 常北太田駅の駅長事務室には、今年の社長方針が掲げられていた。「変化を恐れず、自らを変えていこう」とあった。
• 2005/02/22　読売新聞茨城版　…「手作りグッズ販売　来月お別れイベント」より
  • 「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」は21日、日立市水木町の泉が森公民館で例会を開き、来月27日午後1時から、常陸太田市の常北太田駅前広場で開く、お別れイベント「ありがとうちん電」を500人規模の集会とすることを決めた。「日立電鉄線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会」（渡辺博則会長）との共催となる。沿線住民、高校生らが存続運動の総括メッセージを語るほか、佐竹高校ブラスバンド部の演奏、地元商店街の模擬店出店、高校生の手作りキーホルダーなどちん電グッズを発売する。「鉄道友の会北関東支部」は、乗車し集会に参加した人に記念乗車証を発行する。
• 2005/02/21　読売新聞茨城版　…「卒業記念の壁画　日立水木小」より
  • 日立市水木町の水木小学校の六年生たちが、学校近くの日立電鉄線をくぐるトンネルの壁に、卒業記念の壁画を描いた。水木学区市民運動推進会（瀬谷俊一会長）が、落書き防止のため制作を依頼した。85人の児童が6グループに分かれ、それぞれ高さ1.2メートル、幅1.5メートルに、男子は宇宙、女子は海をテーマに描いた。3月末で廃線となるちん電が、銀河鉄道になり月に向かうという作品に取り組んだ児童は「ちん電を絵にして残し、いつまでも忘れないようにしたい」と話していた。
• 2005/02/02　読売新聞茨城版　…「ちん電、3月27日に市民フォーラムお別れ行事」より
  • 「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」（西村ミチ江座長）は、3月27日午後1時から、常陸太田市山下町の常北太田駅前で、お別れイベント「ありがとうちん電」を開く。3月末での廃線を前にした最後の日曜日に、高校生らの吹奏楽演奏、商店街の模擬店出店などを計画しており、沿線住民には、ちん電に乗って来場するよう呼びかけてゆく。また、同会は4月1日から、フォーラムの名称を「交通問題を考える市民フォーラム」と改称する。廃線後の代替バス運行の状況、交通渋滞、騒音、排ガス規制などの公共交通と環境問題に運動を転換させて、広範な市民の結集を目指す。西村座長は交代し、新体制を組む予定だ。
  • 日立市と常陸太田市を結ぶ日立電鉄線が廃止された後、4月1日から走る代替バスの通学定期について、日立電鉄バス（松場卓爾社長）は1日、常北太田駅と大甕駅間を対象に、1年間の限定で、電車の6%割高に抑えた特殊通学定期運賃を関東運輸局に届け出た。2006年4月以降は、利用実態を見て協議する。同社が昨年11月に認可申請した正規の通学定期運賃は、43%割高の4万9700円となるため、両市から是正要望が出ていた。
• 2005/02/02　朝日新聞茨城版　…「通学定期、割安に　日立電鉄代替バス」より
  • 日立電鉄バスは1日、廃止になる日立電鉄線の代替バス路線の「特殊通学定期運賃」を国交省茨城運輸支局に届け出た。通常の通学定期よりも割引率を高くした。期間は4月1日からの1年間。申請された通学定期運賃の適用は、認可申請中の代替バス5路線に含まれる「太田駅前〜元内〜久慈浜郵便局入り口〜大甕駅前」と、「太田駅前〜交流センター前〜久慈浜郵便局入り口〜大甕駅前」の2区間。通常の通学定期の割引率は、区間運賃470円以下の部分（10キロ以下）で42%、470円を超えた部分（10キロ超）で80%。しかし、申請された2区間に限り、470円以下の部分を58%とする。
  • 例えば「太田駅前〜大甕駅前」で買う場合、特殊通学定期運賃は3ヶ月で3万6820円。電鉄線通学定期の3万4720円と比べ2100円高くなるが、バスの通常の通学定期と比較すれば1万2880円割安になる。同社は昨年11月、代替バスの路線とダイヤ、運賃を申請しており、今月下旬に認可がおりる見込みという。
• 2005/02/02　毎日新聞茨城版　…「割引の通学定期運賃、国交省届け出受理−−電鉄廃線で代替バス」より
  • 3月末の日立電鉄線廃止に伴う代替バスを運行する日立電鉄バス（本社・日立市）は1日、通学定期を割引する特殊運賃を国土交通省に届け出、受理された。適用期間は4月1日から来年3月31日までの1年間で、それ以降は沿線自治体などと協議する。同社は代替バス運行のための認可申請書をすでに同省に提出しており、今月末から3月初めには認可される見通し。松場卓爾社長は「来年度の高校3年生は、日立電鉄線がなくなるという情報がない時期に入学した。3年生への配慮を最も考えた」と話している。
• 2005/01/09　いばらき県議会だより　…「総務企画委員会　請願の審査結果」より
  • 県議会の平成16年第4回定例会（12/1〜16）において、「日立電鉄線の運行存続に対する県の支援に関する請願」は、前回に引き続き継続審査となった。
• 2004/12/25　朝日新聞茨城版　…「04回顧いばらき（1）　1月〜3月」より
  • 1・27　日立電鉄社長が日立電鉄線の05年3月末での廃線を表明。3月下旬、廃止届出書を国交省に提出。
• 2004/12/22　読売新聞茨城版　…「読者が選んだ県内10大ニュース」より
  • 6位−日立電鉄が廃線を正式決定（2月18日）　廃線決定後、高校生の利用客らが存続運動を展開するも、日立市は廃線を容認。“後継者”に岡山電気軌道が名乗りを挙げたが、常陸太田市も公的支援は不可能と判断し、来年3月の廃線が決まった。
  • 参考　1位−アテネ五輪で県関係者メダルラッシュ、2位−台風21〜23号本県に接近、3位−水戸と土浦で両親殺人、4位−北茨城市で常陸大津の御船祭開催、5位−NHK水戸で地上デジタル放送開始、6位（同率）−美浦村で女子大生の他殺体発見、8位−霞ヶ浦で（ヘルペスに感染した）コイの全量処分始まる、9位−第20回参院選投開票、10位−日立市に吉田正音楽記念館開館。
• 2004/12/11　読売新聞茨城版　…「常北太田駅跡地再開発で活用検討」より
  • 日立電鉄線の存続を断念した常陸太田市議会の一般質問で、常北太田駅の跡地問題が取り上げられ、「市の玄関である駅舎が放置されては新市のイメージダウン」などの意見が出された。これに対し、柴田稔・市長公室長は「電鉄の処分の方針が明らかになっていない」とした上で、「常北太田駅と、JR常陸太田駅を一体化させた再開発計画を策定したが、その中で活用を検討する」などと、跡地を街づくりに生かす考えを示した。
• 2004/12/08　読売新聞茨城版　…「ちん電代替バス　『補助ないと困難』」より
  • 日立電鉄線の代替バス問題が7日の日立市議会一般質問で取り上げられ、日立電鉄線を存続させる市民フォーラム（西村ミチ江座長）の市民アンケートをもとに、「行政の補助金がないと代替バスの維持は難しい」との意見が出た。吉成明助役は、「事業者の経営努力のみで、すべての市民の移動手段を確保することは困難と認識しているが、補助する場合は、全市的な観点からの検討が必要だ」と答弁した。日立電鉄の松場卓爾社長は読売新聞の10月のインタビューに、「利用客を増やす努力はする。乗客がいなければダイヤを減らす可能性はある」と話している。
• 2004/12/07　読売新聞茨城版　…「日立市議会　ちん電問題で応酬」より
  • 日立電鉄の廃線問題が6日、日立市議会本会議の一般質問で取り上げられ、交通渋滞緩和策が論議された。議員から「愛知県豊田市のようにマイカーから電車、バスの公共交通機関へ、輸送をシフトさせる交通対策を実験的に検討すべきだ」、「市は、存続運動が起きても日立電鉄の乗客が増えなかったというが、行政が動かないのだから当然だ。渋滞緩和のため、道路拡張だけでなく、マイカーと公共交通機関をどう組み合わせるかを検討すべき」との意見が出た。これに対し、吉成明助役は「電鉄沿線でパーク・アンド・ライドシステムを行い、日立製作所も時差出勤を実施しており、渋滞緩和の努力はしている」と反論した。
• 2004/12/04　読売新聞茨城版　…「『呑電』今冬限り　居酒屋電車の草分け」より
  • 日立電鉄で1998年から毎冬運行している、走る居酒屋「呑電（どんでん）日立号」が、ラストランを迎えている。車窓から夜景を眺めながら一献傾ける、鉄道会社直営としては全国第1号の居酒屋電車。今年も11月19日から臨時列車として走り出した。3日までに80人が利用し、年末までに170人の予約がある。昨冬の11、12月の利用者は21人だった。毎週水、木、金曜日に、JR常磐線と接続する大甕駅を午後6時11分に発車して同8時に戻り、途中乗降も可。予約制で、10人以上で申し込めば運行する。飲み放題で軽いつまみが付いて男性3000円、女性2000円。料理は別注だが、持ち込みもできる。1月28日まで。
• 2004/12/01　茨城新聞　…「代替バスの認可申請　日立電鉄線廃止4路線　新設、急行便も」より
  • 日立電鉄バス（本社・日立市、松場卓爾社長）は30日、国土交通省関東運輸局に対して、日立電鉄線廃止に伴う代替バス運行の路線とダイヤ、運賃の認可を申請した。代替バス運行は新設4路線と1路線の変更。電鉄線に沿った運行を基本に、1)馬場八幡−太田駅−元内−久慈浜郵便局−大甕駅　2)馬場八幡−太田駅−交流センター−久慈浜郵便局−大甕駅　3)大甕駅−東多賀町四丁目−多賀駅−鮎川駅　4)久慈コミセン−久慈浜駅本町十文字−大甕（循環線）の4路線を新設。神峰営業所から国道245号を通り大甕工場までの運行を、東多賀町4丁目や大甕駅を通る路線に変更する。平日の朝は、常北太田駅から大甕駅まで直行する急行便も運行する。運行ダイヤは平日、電鉄線より片道2便増やし26便、土・日、祝日は同6便減らし14便とした。運賃は現在認可を受けている基準を基本に設定。12月上旬にも電鉄線の車内や駅などで、パンフレットにより運行計画を知らせる。
• 2004/12/01　読売新聞茨城版　…「代替バス運賃　10−20%　割高　認可申請　通学定期は是正方針」より
  • 日立市と常陸太田市を結ぶ日立電鉄線が廃止された後、来年4月1日から走る代替バスの運賃とダイヤについて、日立電鉄バス（松場卓爾社長）は30日、関東運輸局に認可申請した。2月末か3月上旬に認可となる見通し。運賃は、既存のバス運賃を踏襲するため、電車に比べ10−20%の割高となる。ただ、松場社長は、常北太田駅と大甕駅間の通学定期については1年程度の期間限定で、電車とあまり変わらない額に抑える方向で調整していることを明らかにした。両駅間の通学定期は3ヶ月の場合、電車が3万4720円だが、バスでは4万9700円と、1万4980円（43%）も割高となる。同区間内では高校生を中心に532人が利用しているため、両市から運賃の是正要望が出ていた。松場社長は「年明けに両市、県、運輸局と相談し、3月末までに届け出たい」としている。既に、代替バス運行のため、10月に中古バス8台の購入を発注、運転手15人の新規雇用を内定済みで12月から訓練に入る。
• 2004/11/25　読売新聞茨城版　…「日立電鉄の代替バス　最終案を月内申請」より
  • 日立電鉄線が廃止された後の代替バスについて、日立、常陸太田両市と県、日立電鉄バス、茨城運輸支局は24日、日立市幸町の日立電鉄本社で最終打ち合わせを行い、両市議会に示されていた案を、今月中に国土交通省に申請することで合意した。
• 2004/11/24　読売新聞茨城版　…「代替バス運賃　10−20%値上げ」より
  • 日立電鉄の廃線に伴い新たに設置が予定されている代替バスの運賃とダイヤ案が、日立、常陸太田市の両市議会に示された。運賃は10−20%高くなっている。24日に両市と県、日立電鉄バス、国土交通省茨城運輸支局で最終打ち合わせを行い、11月末までに申請する。運賃は、常北太田−大甕（みか）駅間は鉄道の490円からバスでは560円へと高くなり、一駅間は160円が160−190円。代替バスを通学に使う児童、生徒の負担増にならないよう、両市は日立電鉄バスに通学定期などに関した配慮を要望しており、「前向きに検討する」との返答を得ている。一方、ダイヤは、平日は片道26本に対し、土、日、祝日は利用者が減少することから、現行電車ダイヤの20本から14本に減らす。
• 2004/11/20　茨城新聞　…「日立電鉄線代替バス　運賃10−20％高く設定」より
  • 日立電鉄線の廃止に伴う代替バスの運賃、ダイヤの最終案が18日固まり、同日開かれた日立市議会総務委員協議会で報告された。運賃は既存のバス路線運賃を踏襲するため10−20％高くなるが、通学定期券は期間や区域限定で、従来のバス定期券より安くなる見込み。報告によると、代替バス運賃は既存の路線を基本にするため、特別な料金は設定できない。このため、既存路線運賃に合わせ、常北太田駅−大甕（みか）駅間は、490円から70円増の560円、日立市内の一駅間も160円から190円程度になる。だが、通学定期券に関しては、日立市と常陸太田市が電鉄線との格差是正の割引き運賃を要望。運行する日立電鉄バスは「全国の事例を参考に社内で協議中」と話し、期間と区間限定の特別料金になる可能性が高い。
  • 一方、運行ダイヤは、平日ダイヤは鉄道より片道2便増やして26便となる案が決まっていたが、未定だった土曜休日ダイヤ案は、電鉄線利用者が平日に比べ土曜は半減、休日は7割減のため、現行の片道20便から14便に減らす。運行ダイヤ、運賃がほぼ固まり、今月末にも国土交通省に申請される。
• 2004/11/17　読売新聞茨城版　…「代替バス増便など市長に要望書」より
  • 日立電鉄線を存続させる市民フォーラムは15日、廃線後の代替バス運行で、日立市の樫村千秋市長に要望書を提出した。沿線の坂下、大甕、水木、大沼学区の代表も同席した。要望では、平日ダイヤの増便、大甕駅前の混雑・安全対策、乗客減などを理由に安易な減便・路線廃止は行わないことなどを求めている。また、来年3月末で廃止になっても、廃線後も3―5年は運行再開できるよう、レール、施設の撤去を行わないよう電鉄に働きかけることを要望。市民に十分な説明責任を果たすよう求めている。
• 2004/11/15　読売新聞茨城版　…「ちん電シンポジウムに市民120人」より
  • 県と日立、常陸太田市が存続を断念した後の日立電鉄線の存続運動のあり方について話し合うシンポジウムが14日、市民120人が参加して、日立市中成沢町の茨城大学工学部で開かれた。日立電鉄線を存続させる市民フォーラム（西村ミチ江座長）、茨城大学地域総合研究所（斎藤義則所長）、ひたち未来研究会（伊藤智毅代表）が主催した。
  • 年間8000万円の公的支援を行えば、存続は可能という新試算について、岡山電気軌道の礒野省吾常務は「県と常陸太田市への提出案では、公的支援額が10年間で20億8000万円と膨らんだが、フォーラムが提案したように、冷房車両の導入をやめ、10%運賃を値上げすると、年間8000万円まで削減できる」と補足した。福井県の清水省吾・ふくい路面電車とまちづくりの会事務局長は「存続運動の最大の武器は情報の発信だ。行政が隠す都合の悪い情報や全国の存続運動の成功例を、継続して市民に提供し、運動を盛り上げていくべきだ。そのためには、住民自身がよほど勉強する必要がある」と助言した。上岡直見・鉄道まちづくり会議事務局長は「高齢者の足、環境保全の面から、鉄道の役割が見直されており、国のレベルでも、将来の復活に備え、廃線後も一定期間、レール、施設を保存しようという動きが出ている」と語った。最後に斎藤所長が「まちづくりの視点から、鉄道は必要であり、存続運動のエネルギーを今後も持続していくべきだ」と総括した。
• 2004/11/12　読売新聞茨城版　…「年8000万円支援で存続可能」より
  • 日立電鉄線を存続させる市民フォーラム（西村ミチ江座長）は11日、日立市で例会を開き、年間約8000万円の公的支援があれば、存続できるという新たな試算を明らかにした。後継事業者として名乗りをあげた岡山電気軌道が、フォーラムと再度協議してはじき出した。車両は10年間更新せず、従業員はすべて日立電鉄からの移籍とし、来年度に運賃を10%値上げする条件の新試算では、同年度から10年間で、自治体の出費は約8億400万円、国は約2億980万円と半減する。14日に、日立市中成沢町の茨城大学工学部で開く、「ひたち未来シンポジウム」で発表する。
• 2004/11/07　茨城県HP（11/04の知事定例記者会見における発言要旨）　…「日立電鉄線の廃止問題について」より全文掲載
  • 記者A：日立電鉄の関係ですが、廃止という方向性がほぼ決まりつつあるということですが、知事のご感想をお願いします。
    知事：日立市、常陸太田市ともに、この路線は大事だけれども、もし継続するとした場合の財政負担その他からして、維持していくのは無理だろうという結論になったということでありますので、我々としては両市の意見を土台に考えていかざるを得ない。そして、その場合に、どうやって（生活の）足を奪われる人たちの便宜を図るか、代わりの足を確保するかということが最も大切になってくるわけです。しかし、そちらの面もルートその他固まりつつあるようですから、そういった点について、利用者が、電鉄がなくなってしまったために本当にどうにもならなくなってしまったなんていうことにならないよう、その対応にこれから力を尽くしていくべきだろうと思っております。
    記者A：今年3月の試算では、バス代替に伴う損失は相当あると。時間的にもあるし、環境面でもあると。利用者数も減ってくるというような試算を県自身がしているわけですが、今後それを防いでいかなければいけないと思うのです。今おっしゃられたように対応をしなければいけない。具体的にどういうふうに、どの程度まで、今後は介入というか、対応をしていくのか、県として入っていくのか、そういうところはどういうふうにお考えでしょうか。
    知事：今も三者（県、日立市、常陸太田市）プラス電鉄その他の皆さんに入っていただき会議を設けていますから、そういう場で、県としても県の立場から発言をしていくということになると思います。
    記者A：存続か廃止かという方向性を決めるときには、県は実務者会議には入っていながらほとんど主体的な判断を出していませんでした。それは知事もおっしゃったとおりだと思うのですが、今、検討会議で話をしていかれるとおっしゃいましたが、今後はどの程度まで主体的な話を県として出していくお考えですか。
    知事：一番問題になるのは何かということを考えれば、両市側が市民の足を確保するためにバスの便がどれだけ必要だといったときに電鉄側が対応できるかどうかという問題なので、それはできるだけ両市側の考えに沿った形で、我々としては両市の意見を応援するような格好でやっていくというのが市民の足の確保という点からはベストなのだろうと思っています。
    記者A：わかりました。
    記者B：今出ました日立電鉄は一つのケースですが、地方のローカル鉄道はどこも日立電鉄のように非常に経営が厳しいところが多いわけです。現に、採算、効率性ということだけを見ていきますと、これから鉄道事業法の改正で廃止が簡単になりましたので、どんどん消えていってしまうのではないかということは考えられるわけですが、県内でもほかにもローカル鉄道はあって、鹿島鉄道のように非常に大変なところもあるわけですが、県内全体の公共交通を考えた場合に、今後、地方ローカル鉄道の存続、あるいは維持、そういうことについて、県として、今後、主体的にどのように関わっていくかお考えがあるのでしょうか。
    知事：ローカル鉄道の場合に、県が中心にいろいろな対策を考えていくのか、地元の市町村が中心になって考えていくのかということになると、県ももちろんお手伝いしなくてはいけませんが、私は後者だろうと思っております。ただ、そのときに、今回の日立電鉄線の場合には、残念ながら地元でたくさん乗ろうという形で需要が回復するという傾向も全然見られないままにずるずると利用客が減ってきている。そして、客離れが続く中で、（存続に向けた）いろいろな活動、最後に会社をつくろうというところまでいったようですが、ずっと存続活動をされておられる方々が、例えば高校生で（日立電鉄線を）使っている子どもたちが全員集まっているのかというと、代表して要望に来られる方は全然利用していなくて、利用者の代表という形ではなくなっているのです。利用者の方々の動きが強く出てきているのかというと、そういう状況でもなかった。ただ、環境にいいとか、なくなったら不便だとかという形で、一般的な意見を利用者ではない方が言っている面もかなりあったということなども含めて、（存続に向けた）地域としての本当の盛り上がりになるのかということも大事なのだろうと思っております。
    　例えば、日立市側、私もいろいろ知人もおりますから、大みかとかあの周辺の意見を聞いて、どういう意見が強いかというと、必ずしも絶対に残せというのではなかった。残せというのだったら利用者たちがもっと動けばいいではないかという意見がやっぱり地元でも聞こえていました。ですから、若干（鹿島鉄道のある）石岡のほうの動きとは違っていたのではないか。石岡の場合には、地元の市町村も、あるいは利用者も含めて、何とか残さないといかんという熱気がもっとあったような気がするのです。そういうことも、それぞれの地域のローカル鉄道の場合に、これから地域、地域でどういうふうになっていくのかという大きな分かれ目になってくるのではなかろうかなと思いますし、あるいは、例えば、今、鹿島臨海鉄道は一生懸命努力して、何とか経営がよくなりつつあるのです。だから、ああいう努力などもして、精一杯のことをみんながやっていかないと、これからローカル鉄道を維持していくのは大変なのかなと思っております。
    　いずれにしても、何とか残したいという住民の思いをまとめながら、地元の市町村も協力してどうしても残したいという強い決意のもとにいろいろな活動を展開される、実現に向けて努力するということが大切なのではないかなと思っています。
    記者B：それに関連して、公共交通体系の一つとして、今後の県の長期総合計画などに交通体系としてローカル鉄道を何らかの形で位置づけたり、あるいは盛り込まれたりするお考えはありますか。
    知事：新しいローカル鉄道ができる可能性はまず非常に少ないと思いますから、今あるものはそのまま重要な交通体系として残っていくということを前提に計画をつくることになると思います。
• 2004/11/02　読売新聞朝刊　…「ちん電存続断念で駅前再開発見直し　常陸太田市長」より
  • 常陸太田市の渡辺竜一市長は1日の定例記者会見で、日立電鉄線常北太田駅と、道路を隔てたJR水郡線常陸太田駅の周辺再開発について、「電鉄線が廃線されれば常北太田駅は撤去されるので、土地に余裕を持った計画にできる」と話し、「見直しをしなくてはいけない」と述べた。2002年9月に地権者らに示された整備計画では、両駅舎を一体化して駅前広場を設け、マイカー用の駐車場を整備することなどが盛り込まれている。
• 2004/10/31　茨城新聞朝刊　…「ちん電シンポ、存続訴え　佐竹高文化祭」より
  • 県立佐竹高（竹下威男校長）の文化祭「竹陵祭」が30日、常陸太田市稲木町の同校で開かれ、日立電鉄線存廃問題を取り上げた生徒会主催のシンポジウム「ちん電はみんなの財産だ！」で生徒らが存続を訴えた。シンポは、県や地元自治体の存続断念を受け、再度存続へ努力を継続するよう求め開かれた。渡辺博則会長は「廃止になれば高校生など交通弱者の生活は困難になる」と訴え、同線を存続させる市民フォーラムの西村ミチ江座長も「存続の旗は降ろさない。何ができるか考えたい」と述べた。太田二、里美、日立商、太田一、日立一の各生徒会代表も「後輩も不安。存続してほしい」と口々に訴えた。鹿島鉄道を支援する「かしてつ応援団」の小川高代表も「廃線になっても復活の可能性はある。ともに頑張ろう」と呼び掛けた。生徒会では存続断念に「怒りと不信を感じる」として、「再度、あらゆる関係者が維持存続に向けた努力を続ける」よう要請するアピール文を県と同市に提出することを決めた。
• 2004/10/31　読売新聞朝刊　…「存続へ生徒会主催シンポジウム開催　県立佐竹高」より
  • 県立佐竹高校で30日、日立電鉄線の存続を訴えようと、「ちん電はみんなの財産だ！シンポジウム」が生徒会の主催で行われた。生徒会は、地元高校生からなる「日立電鉄線の維持存続を求める高校生徒会連絡会」で中心的役割を果たしている。（シンポジウムの）最後に電鉄線の存続を訴えるアピール文を採択。11月1日に県と常陸太田市に提出する。
• 2004/10/30　茨城新聞朝刊　…「日立電鉄線　新会社設立を凍結」より
  • 日立電鉄線廃止に反対運動を続けてきた「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」は29日、運行存続を目指した市民出資の株式会社設立を見送り、既に公表されている代替バス運行を検証する。行政も存続を断念しており、電鉄線の来年4月1日廃止は確実となった。
• 2004/10/30　読売新聞朝刊　…「市民出資会社設立　事実上断念」より
  • 日立電鉄線の沿線住民でつくる「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」は29日、日立市水木町の泉が森公民館で例会を開いた。県と常陸太田市から、提出した存続活動再開の要望書に、「断念の立場に変わりはない」とする回答を受けたことから、11月に予定していた、鉄道運営を引き継ぐ市民出資の鉄道会社設立を「当面見送り」として、事実上断念した。「行政の政策を転換させるのは困難」として、電鉄線の存続運動を続ける一方、代替バスについても、地元住民の要望に添う形で運行されるように求めていくことで合意した。また、沿線各地区で実施した住民アンケートの集計を発表。電鉄線の廃止、代替バスの導入で「生活に支障がある」との回答は62%、「ない」は30.1%。代替バス導入に「賛成」は7.7%、「仕方ない」は31.1%、「反対」は48.1%だった。
    ※管理人注　…アンケートの回答総数は2391です。ちなみに、引継ぎ会社設立については「賛成」46%、新会社への寄付等については「1株5万円なら出資してもよい」5%、「多少の金額なら寄付する」34%でした。（2004/11/24追記）
• 2004/10/30　朝日新聞朝刊より
  • 日立電鉄線の存続を要望してきた市民団体「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」が29日、日立市内で例会を開いた。フォーラムは25日、電鉄線の存続断念を表明した常陸太田市と県に対して、存続を再検討し、文書回答するように求めた。両者は28日、利用者数の減少と多額の財政負担を理由に、改めて廃止の方針を文書で示してきたため、フォーラムを今後も存続させるかどうかについて例会で検討した。例会では、「フォーラム関係者が電鉄線をほとんど利用していない」などとして、存続運動を断念すべきだとの意見も出た。しかし、沿線の高校生や市民から存続を求める声も強く、存続運動は当面進めることにした。一方で、代替バスなどについても検討し、関係機関に要望していくことも確認した。将来的には地域交通全体を考える場として、定期的な例会は継続するという。
• 2004/10/27　読売新聞朝刊　…「高校生ら存続へ理解訴え」より
  • 日立電鉄線の存続へ、再検討を求めている「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」は26日朝、西村ミチ江座長ら20人と、電鉄を利用する高校生でつくる「日立電鉄線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会」の渡辺博則会長（佐竹高3年）ら15人と共に、日立市大みか町の大甕駅前で、通勤、通学客にちらし約千枚を配り、存続への理解を訴えた。。
• 2004/10/26　茨城新聞朝刊　…「市民フォーラムが県、常陸太田市に緊急要望」より
  • 日立電鉄線の存廃問題で、同線を存続させる市民フォーラム（西村ミチ江座長）は25日、存続を断念した県、常陸太田市などに「電鉄線存続を実現させるための緊急要望書」を提出した。同市役所では同フォーラム、同線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会のメンバーら10人が萩谷暎夫総務部長から存続断念の説明を受け、西村座長が緊急要望書を萩谷部長に手渡した。要望書は、市民らによる鉄道存続会社への資本参加、県に対し積極的な調整や公的負担を求めることを前提に、（1）県が試算した年7千〜8千万円の公的支援額を軸に岡山電気軌道との協議再開（2）県、2市だけでなく利用者や市民、企業も含めた枠組みでの資金調達（3）市民、企業、行政が参画する第四セクター的な運行会社による来年度からの運行−の3項目。同フォーラムは同市議会にも同様の緊急要請を提出。県には3項目に加え、「基本姿勢の明確化」「効果的な政策展開」など5項目の要望書を提出、28日までの回答を求めた。同フォーラムは26日午前7時から、大みか駅前で存続を求めチラシ千枚を配る。
• 2004/10/26　読売新聞朝刊　…「存続へ再検討要請　市民フォーラム」より
  • 「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」の西村ミチ江座長らが25日、常陸太田市役所と市議会事務局、県庁を訪れ、存続へ再検討を求める要請・要望書を提出、28日までに見解を明らかにするよう求めた。フォーラム側は、運営資金の負担も含めて運行業務に参画する意思があるとし、（1）県が地元2市や関係機関との存続に向け調整する（2）公的負担は市民や民間企業からの資金調達も考えて再検討する（3）岡山電気軌道を中心に行政、市民、民間企業の新たな枠組みで新会社を検討する――ことなどを要望した。
  • これに対し、常陸大田市役所で応対した萩谷暎夫総務部長は「市長が一度（断念を）発表したことなので、基本的に考え方は変わらないと思う」と述べた。県庁で応対した麦島健志企画部長は「日立電鉄線はローカル性が強く、赤字運行を（沿線以外の）他地域の税金で支援することも議論する必要がある」と指摘した。
• 2004/10/23　茨城新聞朝刊　…「常陸太田市も存続断念　代替バス運行要望へ」「市民団体などに衝撃」より
  • 日立電鉄線の存廃問題で、常陸太田市の渡辺龍一市長は22日、同線の存続を事実上、断念する方針を明らかにした。既に廃止容認を決めている日立市に続き、常陸太田市も存続を断念したことで、同線の存続は極めて難しい状況となった。渡辺市長は同日開かれた臨時市議会後の全員協議会で、前日県庁で行われた知事などとのトップ会談を受け、「存続に向けた取り組みを断念する」方針を報告。同市議会は3月、「電鉄線の存続に関する意見書」を可決しており、萩谷俊昭議長は「来週中に協議し、（議会としての）結論を出したい」と述べた。
  • 記者会見した渡辺市長は、（1）市の財政力（2）三位一体改革に伴う地方交付税の削減（3）市町村合併に伴う財政需要の増大−などから、「年平均2−3億円の公的負担には耐えられない。多額の撤去費用も考えなければならず、県の試算7500万円では済まない」と述べた。また、同市の鉄道事業者公募に応募がなかったことや公的支援で最後まで日立市と足並みがそろわなかったことも足かせになったことを示唆。さらに本年度上半期（4−9月）の電鉄の乗降客数が72万9600人と、前年比で1割以上落ち込んだ状況も存続断念の要因になったことを明らかにした。今後の対応策として、「利用者が支障を来さない代替バスの運行ダイヤ、路線計画を電鉄側に要望する」と述べた。
  • 常陸太田市の最終判断について、橋本昌知事は「利用者の減少傾向に歯止めが掛からない状況や多額の公的支援が避けられないことなどを勘案すると、日立市を含め両市の意向は現実的な選択であり、存続を断念せざるを得ないものと判断致しました。今後は現在鉄道を利用されている方々にご不便をおかけすることがないよう代替バスのルートなどについて関係者との協議を進め、万全を期してまいります」とのコメントを発表した。日立市の樫村千秋市長は「市民に不便をかけないよう考え、3月にバスを中心とする自動車による公共交通、生活交通の維持を選択した。大みか・久慈浜循環線など新路線開設をはじめ、来年4月からのスムーズな代替バス運行が確保されると考えている。電鉄線の廃止容認はやむを得ない選択であったと考え、常陸太田市の最終判断も同様に考える」とのコメントを発表した。
  • 日立市の沿線住民らで組織する「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」（西村ミチ江座長）は同日夕、急きょ記者会見を開いた。西村さんは「期待しながら見守っていたので、落胆している」と述べ、前日に県が公表した負担額については、「車両の更新や変電所設備を先送りすれば4−5億円は削れる。10年間で15億−20億円なら、決して無理な負担額ではない」と述べた。市民出資による鉄道会社の設立は、後継事業者公募に応じた岡山電気軌道の経営参画が条件で、同社が参画するには公的支援が前提だった。その前提が崩れたことから、「岡山（電気軌道）の参画は厳しいと認識している」と悲観的な見方を示した。29日の例会で結論を出すという。一方、署名活動や存続要望書提出など活発な運動を展開してきた「日立電鉄線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会」（会長・渡辺博則県立佐竹高生徒会長）は、「常陸太田市の街づくりに大きなダメージとなり、高校生の姿も少なくなり、活気もなくなる」とのコメントを出した。
  • 日立電鉄線の存続をめぐってさまざまな運動が展開されたが、今年4−9月の乗客は約73万人（対前年同期比87％）、運賃収入は約1億3800万円（同89％）とそれぞれ1割以上も落ち込んだ。高校生らの懸命な取り組みにも、乗客減少に歯止めが掛からず、状況は改善されていない。
• 2004/10/23　読売新聞朝刊　…「ちん電　来年3月末に廃止へ」より
  • 日立電鉄線の存廃問題で、常陸太田市の渡辺竜一市長は22日、市議会全員協議会で、「運行存続に必要な公的負担額が大きく、継続的な支援が困難」として、存続断念を表明した。今後は、日立市と同様に、代替バスで市民の足を確保するとしている。 これを受け、橋本知事も同日、「両市の意向は現実的な選択」と容認した。県と地元2市が存続断念で一致したことで、電鉄線の来年3月末での廃止は確定的となった。
  • 渡辺市長は議会終了後に記者会見し、「県が今年3月に試算した施設整備費年平均約7500万円ということならば、公的支援で存続が可能と考え、新たな鉄道事業者も探してきた」とした上で、「名乗り出た岡山電気軌道の試算で、公的支援は年間2億円から3億円も必要なことがわかり、財政的に支えられないと判断した」と説明。「廃線で通学の足を失う約700人の高校生らをはじめ、利用者に対し、大変申し訳ない」と頭を下げた。 沿線住民でつくる「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」（西村ミチ江座長）が、来春以降の電鉄経営を引き継ぐ株式会社の設立を準備していることについても、渡辺市長は「市民鉄道に出資したり、支援することはない」と語った。
  • 日立電鉄線を巡っては、日立電鉄が廃止を打ち出し、日立市も容認の姿勢を崩さなかった。常陸太田市は運行を引き継ぐ鉄道事業者をホームページで募集。これに応じた岡山電軌が（1）自治体が線路や施設を保有し、新会社に運行を委託する「上下分離」（2）新会社が自治体から資産の無償譲渡を受け、施設を所有して運行する「上下一体」―の2ケースで全線運行を試算、10年間で21―36億円の公的負担が必要と算出した。 県と岡山電軌の試算額に開きがあったのは、県試算は日立電鉄が運行を継続することを前提としたのに対し、常陸太田市が念頭に置いた新会社による「上下一体」方式では、電鉄の資産を自治体が買い取った上で新会社に無償譲渡する必要があり、法人税などの初期費用だけで10億円近くの公的負担が生じたためだ。
  • 「市民フォーラム」の西村座長は記者会見して、「常陸太田市の存続姿勢を期待し見守ってきたので、大変落胆している」、「広島県のＪＲ可部線のように、一度廃線された鉄道を再び走らせようと、市民鉄道を設立した例もある。存続の旗は最後まで下ろさない」と語り、29日の会合で今後の対応を協議するとしている。 電鉄を利用する高校生でつくる「日立電鉄線の維持存続をもとめる高校生徒会連絡会」（渡辺博則会長）は、「定時運行が確保される電鉄は必要不可欠で安全な乗り物。上下分離方式の導入など公的支援の道を探って欲しい」とするコメントを出した。
• 2004/10/23　朝日新聞朝刊　…「存続が絶望的に　日立電鉄線」より
  • 日立電鉄線の廃止問題で、運行支援を検討していた岡山電気軌道（本社・岡山市）が、試算の中で行政機関に10年間で約21〜36億円の支援を求めたことを受け、常陸太田市の渡辺龍一市長は22日、「公的支援は困難」として、存続支援を断念したことを明らかにした。橋本昌知事も同日、「存続を断念せざるを得ない」とコメント。公的支援頼みだった電鉄線の存続は絶望的になった。渡辺市長は市議会臨時会最終日の同日、全員協議会で電鉄線存続断念を報告した。
  • 同市は、8月から市のホームページで新たな鉄道事業者を探していた。県の試算に基づき、同市は施設整備費など7500万円程度の支援を明らかにしていた。しかし、岡山電軌は電鉄線の存続費用を試算し、上下分離方式、上下一体方式のいずれにしても10年間で21〜35億円の支援がないと運行存続は不可能という結論を出した。渡辺市長は「現在の本市の厳しい財政状況からは、施設整備費ばかりでなく、運行経費まで公的支援をするのは困難」とした。樫村千秋日立市長も同日、「社会の推移などの状況を勘案すれば、廃止容認はやむを得ない選択だ」とコメントした。地元の意向を静観してきた県も、橋本知事が「両市の意向は現実的な選択であり、存続を断念せざるを得ない」として、廃止を容認した。
  • 一方、鉄道存続のため、市民出資の株式会社を立ち上げる方針を示している「日立電鉄線を存続させる市民フォーラム」（西村ミチ江座長）は、県や両市の資本参加を前提にしてきただけに、厳しい状況に置かれた。しかし、「車両の更新費用や変電所整備費用などを先送りすれば、4〜5億円は削減できる。10年間の公的負担額が15〜20億円であれば、県と両市にとって無理な負担額でない」と主張し、出資や寄付の希望者も現れていることから、29日の例会で協議し、今後の方向性を決めるとしている。
• 2004/10/23　産経新聞Web茨城版　…「日立電鉄線存続問題　来年3月いっぱいでの廃線が確定」より
  • 日立電鉄線の廃線問題で、存続を目指していた常陸太田市の渡辺龍一市長は22日、財政負担は困難として存続を断念すると市議会に報告した。これを受け、橋本昌知事も「既に断念を表明している日立市と合わせ両市の意向は現実的な選択」として、存続断念を表明した。昨年10月に会社が廃線計画検討を表明してから丸1年。県と地元2市が存続を断念したことで、来年3月いっぱいでの廃線が確定した。
  • 橋本知事は「県としても、利用者の減少傾向に歯止めがかからない状況や多額の公的支援が避けられないことなどを勘案すると、常陸太田、日立両市の意向は現実的な選択であり、存続を断念せざるを得ないものと判断した。今後は代替バスのルートなどについて関係者との協議を進め、万全を期す」とするコメントを発表した。これに先立って開かれた常陸太田市議会の全員協議会で渡辺市長は、後継事業者公募に応じた岡山電気軌道（岡山市）が公的支援額について10年間で20億−35億円と試算したことを説明。「試算からは運行収入で運行経費をまかなうことが困難。日立電鉄線を引き継ぐ新たな鉄道事業者を見いだすことができなかった」と存続断念を伝えた。全協終了後、記者会見に応じた渡辺市長は「費用がかかりすぎる。県が想定した数字（年間7千万−8千万円）を元に存続への取り組みを行ってきたが、（試算は）予想した公的支援の額をはるかに超えていた」と断念の理由を述べた。

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